『ぼくらの』

何気に、この漫画がかなり深めで濃い内容。


外面的には、『15人の少年少女が全長およそ500mの巨大ロボットを操って未知の敵と戦う』という良く聞く話なんだけど、
蓋を開けてみれば『現実にそんな巨大なロボットを市街地で操ったらどうなるか』等をキチンと描いていたり、そのロボットを操る代償が『操縦者の命』パイロットは一度の戦闘で一人だけ、つまり一度の戦闘で絶対に一人死ぬ……)だったりと、かなり濃ゆい内容。


代償を知らされず、地球を救う為に15体の敵と戦わなければならなくなった、15人の少年少女。


一度の戦闘で出てくる敵は一体だけ。ロボットの操縦者は前もって選ばれた『イケニエ』とも言えるたった一人の誰か。
この作品の物語性を高めているのは、その選ばれる『誰か』が戦闘の直前ではなく、『数日前』に選ばれているところにあると思う。そして、その戦闘が始まるまでの数日間、その『誰か』の心理や葛藤、家族との暮らしなどを独特のセンスで詳細に描いているところが、外面からは見えないこの作品の真の姿。


2巻の二人の話は鳥肌立ったよ……3巻は明日買ってくる予定!!
万人にお奨めは絶対にしないけど、読む人が読めば結構ぐっと来る作品なんじゃないかなぁ、と。