サルモネラバスターの戯言

とうとう船をゲットした。新たな戦場を求めてハンター達はとうとう大海原に繰り出すことになったのだ。今までの旅もけして楽なものではなかったが、これから先は今までよりももっと厳しいものになるだろう。自慢の愛車、仲間の装備はもとより愛犬の装備まで整えて万全の体制で臨まなければなるまい。


『ハンターならば船の一隻や二隻持っとってもバチは当たるまい』


船を譲ってくれた古老の言葉が今も胸に沁みる。


だがその前に超ド級の賞金首、賞金『\200,000』のティアマットに挑戦しに行こうと思う。やつを倒せば資金面でこの先の旅がグッと楽になるだろう。前半はそうでもなかったが、後半に行くにつれてやはり資金面で困ることが多々あった。
だが、今まで倒した賞金首の中で一番高値だったやつが賞金『\40,000』のミサイルクラーケン、やつもなかなかの腕前だった、ヴィルベルヴィントの4連機関砲が無ければ愛車の一台ぐらい大破させられていたかもしれない。


『そんなザコに手こずるようなヒヨッコハンターがティアマットに? はっ』


ハンター仲間の嘲笑が嫌でも耳に入ってくる。だが、俺だってただ死にに行くつもりは無い、無謀と勇敢の違いぐらいは理解しているつもりだ。勝算が無ければあんなやつに挑もうとするはずは無いさ。そう、勝算が無ければ………な。


明日の嘲笑を称賛に変える為に。
居ない神に祈るのではなく、ただ己の愛車と仲間達を信じて……。